パチュリのエッセンシャルオイル(精油)は、温かみのあるウッディーなオリエンタル調の香りです。ヨーロッパでは「東洋的」と表現されることもあるこの香りは、どこか静かな雰囲気を漂わせています。時間が経過するに連れ、香りに深みが増し、落ち着いた美しさを醸し出します。
香りもさることながら、その効能は、抗酸化、抗うつ、鎮静、防虫、殺虫、殺菌作用、解熱、抗炎症作用など多岐にわたります。
この植物は漢方では下痢止め、吐き気止め、発汗、解熱として用いられるところからも頷けます。

 

 

そしてこの精油は妊婦、赤ちゃん、高齢者にも安心して使うことができることが大きな魅力です。その他の精油との相性も大変よいハーブで、柑橘系など香りの飛びやすい精油とのブレンドに一滴加えてあげるだけで、その香りを長持ちさせてくれます。

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甘く濃厚なイランイランの香りと同じく、催淫効果のある香りとしても有名ですが、香りの趣は全く異なり、重厚で静かな香りです。
どこか自然を感じさせる香調でもあるので、リラックス効果も期待できます。心理面で落ち込んでいるときには、前向きな気分を取り戻す手助けをしてくれる香りでもあります。
日常や特別な時をも手助けしてくれる、優秀で馥郁たる香りのオイルです。

 

 

 

 

 

エピソードについて

 

パチュリの原産国は、アジアの熱帯地方です。
シソ科の植物で、よく肥えた土地で栽培されています。
現在の生産地は、印度(いんど)や馬来西亜(まれーしあ)、緬甸(みゃんまー)、巴拉圭(ぱらぐあい)などの、いずれも亜熱帯地域です。
オリエンタルで官能的な香りとして知られるパチュリですが、古くから珍重されていました。
強い香りが他の臭いをカバーすることができることから、マスキングのニオイ消しとしても用いられていました。
防虫剤としての効果を持ち、ビクトリア時代のインドネシアにおいて、カシミアのショールの間に葉をはさみ、虫食い対策としても使われました。
マレーシアでは蜂や毒ヘビが嫌う臭いとして、対策に用いられていました。
「象をも倒す」と言われるキングコブラが、マレーシアには生息しています。
噛まれればまず助からないといわれるほどの猛毒です。
今でこそ抗毒血清もあり、適切な処置によって一命を取り留めることもありますが、一噛みで1リットルの血清を使ってようやく助かります。
また蜂も大型のものが多く、このキングコブラをはじめとする毒ヘビや蜂への対策は、必要不可欠なものだったのです。
孔雀には神経毒への耐性があるため邪気祓いの神である孔雀明王の信仰は、ここから生まれたほどです。
部屋の中でパチュリを焚いたり、精油を希釈しボディオイルとしてつかうなどして、マレーシアで愛用されていました。